Vienna

ウィーン

中央ヨーロッパに位置するオーストリア。もちろんカンガルーやコアラはいません。面積は北海道とほぼ同じで、ドイツ語を第一言語としています。

首都はVienna、英語では「ヴィエナ」と読みますが、ドイツ語ではWien、ヴィーンと呼びます。日本ではウィーンと呼ばれていますね。ウィーンは首都ということもあり、中心部や観光地では英語は通じますが、町の案内や標識などはドイツ語表記になっていることもあり、長期生活を送る上では基本的なドイツ語を知っておく必要があります。

交通手段

ウィーンには地下鉄・バス・トラム、そしてSバーンと呼ばれる快速電車と、Rバーンと呼ばれる郊外電車が走っています。目的地までは、ウィーン市内発であれば一枚の切符で乗り継ぎまですべて行うことができます。また、乗り継ぎ回数や距離に関係なく、料金はすべて一律で、一回の乗車につき2.4ユーロ、有効期限は一時間となっています。

チケットは、地下鉄駅にある券売機のほかに、一部取り扱いのあるTabaktrafikと呼ばれるコンビニのようなお店で購入することができます。また、ウェブサイト/アプリでも購入することができるので、近くに券売機が見当たらない場合や、現金以外での決済方法を希望する場合はとても便利です。年間パスなどIDが必要になるチケットは、窓口・もしくはウェブサイト/アプリ上のみの販売となり、券売機やTabaktrafikで購入することができないので、注意が必要です。

WienMobileというアプリでは、公共交通機関とタクシーや自転車等あらゆる交通手段を組み合わせたのルート案内だけではなく、チケットの購入やタクシー・カーシェアリングのサービスを予約することもできます。

では、それぞれの交通機関について詳しく見ていきましょう。

①地下鉄(U-Bahn)

ウィーン市内には地下鉄が5路線乗り合わせています。運転間隔は5~10分程度で、ウィーン市内を東西南北に結んでいます。

U1… レオポルダウ – オーバラー間。町の中心部を通り南北を結ぶライン。


U2… カールスプラッツ – ゼーシュタット間。環状道路の西側を走り東へ伸びていくライン

U3… シンメリング – オッターキング間。町の中心部を通り、東西を結ぶライン。

U4… ハイリゲンシュタッド-ヒュッテルドルフ間。町の西側から環状道路の東側を走り、森の入り口まで伸びていくライン。

U6… フロリツドルフ – ジーベンヒルテン間。西側のラインで、ウィーン西駅を通り市の南北を結ぶライン。

ウィーンには日本とは違い、改札がないため自分で打刻をする必要があります。地下鉄駅の券売機では、購入時に「Validate Now」を選択することで、購入した際の時間が印字されるため、打刻の手間が省けます。それ以外の場合は、ホームへ向かう途中に青色の打刻機があるので、乗車の際には必ず打刻をしましょう。打刻を忘れた場合、検査官に罰金を支払わなければなりません。

また、地下鉄の扉は自動開閉ではなく、乗降者の際には、自分自身でボタンを押すか、扉のレバーを引く必要があります。

②バス

ウィーン市内には実に100以上もの路線があります。地下鉄やトラムの駅から離れている場所などへ向かう際には便利です。また、午前0時30分~5時にかけて運行するナイトバスもあるので、深夜の移動の際にも役に立ちます。バスの路線番号は、数字とA,Bの組み合わせです(例:48A、60Bなど)

乗車券は車内で購入することもできますが、券売機やアプリ上で購入するよりも割高になりますので、事前に購入することをお勧めします。

③トラム(Strassenbahn)

ウィーンを走るトラムは、1865年に登場しました。約35系統、新型・旧型の車両が存在し、トラムの停留所には列車が到着するまでの時間が表示されています。

乗車券は、車内の券売機でも購入できますが、こちらの場合も割高になるので事前購入がお勧めです。乗車後、打刻機で乗車時間を打刻します。目的地に近づいたら、合図のボタンを押しましょう。

④Sバーン・Rバーン

国鉄が運営するこの鉄道は、ウィーン市内と近郊都市を結ぶ電車です。とくにSバーンは、ウィーン空港から市内へ走る路線が30分おきに運行しています。利用の際は、市内料金が対応していない場合もあるので注意が必要です。

Sバーン・Rバーンともに、改札はないので乗車の際の打刻は忘れないようにしましょう。

医療制度

オーストリアの医療制度はとても充実しています。病気やケガの際にも十分なサービスが受けられます。日本のように、公的健康保険制度が整っており、オーストリア国民は公的保険への加入が義務付けられています。外国人がオーストリアで働く/留学する際にも、ビザの申請時には公的保険・民間保険にかかわらず、オーストリア国内で有効な保険へ加入していることを証明することが義務付けられています。海外旅行保険は適用範囲外なので、注意しましょう。

GKKと呼ばれる公的保険では、診療費の大部分をカバーしています。しかし、公的保険の場合、保険適用かどうかは、診療所・病院ごとに異なるため、事前に必ず調べておくことが必要です。

①Kassenarzt… 診療費がすべて保険適用になる

②Wahlarzt… 自己負担で支払ったのちに、保険会社に申請し、診療費の一部の払い戻しを受ける

③Privatearzt... 診療費は全額自己負担

民間の保険会社に加入した際には、保険料が割高になる分、上記3つすべての診療所・病院で保険が適用されます

ウィーンでは、体調不良の際にはまず「Hausarzt(ハウスアーツト)」というかかりつけ医のもとで診療を受け、専門医による診療が必要な場合はかかりつけ医が病院と連携をとるという流れになります。診療が必要ない場合は、処方箋をもらい、「Apotheke(アポテーケ)」と呼ばれる薬局で薬を受け取ります。

ウィーンは首都ということもあり、英語だけではなく、日本語の対応が可能な病院もいくつかあるので、病気やけがの際にも安心して治療を受けられることができます。日本語対応の病院は、予約が必要なケースもあるので事前の確認はお忘れなく。

生活費

ウィーンの家賃は、オーストリア国内でも比較的高く、また家探しも容易ではないといわれています。一般的に、留学の場合ははWG(ヴェーゲー)というシェアハウスの形をとって滞在することが多いです。ほとんどの場合は家具付きで、Wi-fiなどの通信費や光熱費が家賃に含まれており、相場は300~500ユーロくらいだといわれています。

食費に関しては、スーパーや市場で購入できる食品は日本よりもやや安価に購入することができます。外食は、レストランでの食事(メイン料理+ドリンク)でおよそ20ユーロくらいが相場ですが、量が多く、コスパはいいといえるでしょう。また、カフェでコーヒーとケーキを頼んだ場合は、10ユーロ程度になります。

通信費・交通費・日用品の購入費用も比較的安価で、家賃を含めても一か月およそ8~12万円ほどで豊かな暮らしが送れるでしょう。

学校

ウィーンではドイツ語を学ぶことができます。語学学校費用の目安としては、民間の語学学校の場合、週に20コマ+5コマの文化体験などがある一般的なコースで4週間約10万円ほどです。また、ウィーン大学では様々なレベルやレッスン数に対応したプログラムがあり、週20コマ、3週間の集中コースはおよそ5万円ほどになります(時期が限定されています)。

また、ウィーンへは音楽や美術といった芸術を学び学生に人気の都市でもあります。国立大学での留学の場合、EU圏外出身の学生は、1セメスター当たり10万円ですので、年間の学費は約20万円程度になります。これが、私立大学になると年間約200万円と大きく差が開きます。国立大学は学費は安いですが、高いドイツ語レベルが求められることもあり、入学へのハードルが高いともいえるでしょう。

観光とレジャー

旧市街地の街並みが美しいウィーン。街のいたるところに観光名所があります。

①ベルヴェデーレ宮殿

バロック建築の美しい建築の2階には、ゴージャスな装飾が施された大理石の間があります。美術館が併設されており、世界最大級のグスタフ・クリムトの展示をはじめとしたさまざまな芸術家の作品を鑑賞することができます。

②ホーフブルク宮殿

ハプスブルク家の歴代皇帝が住んでいた宮殿で、現在は連邦大統領の官邸や国立図書館、また、ミュージカルでも有名なオーストリア皇后エリザベート(通称シシィ)にまつわる博物館があります。華麗なインテリアや皇帝が住んでいた部屋などを見学することができます。

③シェーンブルン宮殿

ウィーンの中心部からやや外れたところにあるこの宮殿は、夏の離宮として主に使用されていました。広大な庭園と、黄色い壁が特徴的で、世界遺産にも登録されています。あのモーツアルトが6歳の時に御前演奏を行った鏡の間などをはじめ、内部も公開されており、ロココ様式の美しい装飾を見学することができます。